第3回国連防災世界会議(本勉強会の企画)

1.パブリックフォーラム

シンポジウム(通訳付き)

「人々と生活、津波に負けない建物とまち―建物を活用した津波減災対策を考える―」

第3回国連防災世界会議パブリックフォーラム主催者様宛ご案内

津波建築勉強会国際シンポプログラム裏面荒浜見学会

 

2.津波実験(通訳付き)

津波に弱い建物・強い建物

―自分で造って、自分で津波実験して確かめよう―

津波建築勉強会国際シンポプログラム 裏面津波実験と本

 

3.津波伝承建築のバス見学(通訳付き)

―仙台荒浜から井土浜に今も残る津波被害建物、その状況を検分―

津波伝承建築見学 建物の津波実験案内

 

4.英文による総合案内

Program of symposium tsunami-architecture

 

5.勉強会からの出版本の案内

「津波に負けない住いとまちをつくろう」

技報堂出版より発行。丸善(アエル)で買えます。

津波本1

津波本2

1.1 設立主旨

東日本大震災では、多くの被害を受けた。このような悲劇は二度と繰り返してはならない。そのためには、東日本大震災の教訓を後世に伝えていく必要がある。本勉強会は、東日本大震災で大きな被害をもたらした津波被害について検討し、津波減災の具体的な方法を後世に残し、日本並びに世界を津波から救うことを設立主旨としている。 本勉強会で検討する項目は、次の2項目である。 ① 建築物を用いた民間投資を活用した津波減災対策に関する検討 ② 津波減災対策を促進するための津波防災意識の向上と継続に関する検討 平成26年10月吉日 発起人一同

1.2 あいさつ

会長あいさつ

和田 章(わだ あきら)

和田先生東京工業大学名誉教授 前日本建築学会会長(2011-2013)工学博士

日本学術会議会員
東日本大震災の総合対応に関する学協会連絡会議長
専門分野:建築構造学、耐震建築、免震構造、制振構造、地震工学

1982年 東京工業大学助教授
1984年 ワシントン大学客員研究員
1989年 東京工業大学教授
1991年 マサチューセッツ工科大学客員教授
2000年 イタリア・カターニア大学 客員教授
2011年 東京工業大学名誉教授、日本建築学会会長就任
2011年 日本学術会議土木工学・建築学委員会委員長
2012年 連続シンポジウム「巨大災害から生命と国土を護る」学協会連絡会議長
2013年 国際構造工学協会(IABSE)副会長
2014年 日本免震構造協会会長

防災の基本は自助だと考えています。もちろん、何かが起きてしまえば共助、これでもダメなら公助が必要です。ただ、いまの日本は災害は起きるものとし、復旧・復興・次の対策は国や県に頼ることが常識になっています。

1000年に一度のような自然の猛威に対して、大きな災害を起こさないための原則は、
1.Location
国土計画、各種の産業をどこで行うか、人々はどこに住むか、鉄道や道路網の冗長化、津波避難にも使える山道、大都市への集中問題、過疎化の問題、原子力発電所の立地、崖の下には建築を建てないなど、多くの問題があり、日本の活力を失わない範囲で、自然の猛威に負けないように日本の土地利用を考え直さねばならない。

2.Structures
地震に壊れない土木や建築物、津波に負けない建築物を構築する。特に低層の木造建築を津波の来るところに建てることは止めるべきであり、このようなところに暮らすなら十分な高さの中高層住宅を建てるのが正しい。人々の命を守るために構造物は壊れないことが必要だが、極力、免震構造や制振構造を活用して、財産価値を守り、できれば機能の維持も考えるべきである。防潮堤、堤防、砂防ダムなどを造るなら津波や土砂に負けないように作るべきである。ただ、これらの人工物が景観を損ねたり、自然を破壊したり、自然循環を遮ったりしないようにしなければならない。

3.Operation
地震の研究、津波の研究、災害情報の発信、避難訓練など、何かが起きたときの対処を考える。たとえば森ビルが発表したように「逃げ出すまちから逃げ込めるまちへ」のように、各戸、建物、学校、企業、工場などの中にいる人々が逃げずに、10日ほどその処に泊まり込めるように普段から準備する必要がある。

4.Risk Transfer
絶対に壊れない社会はできない。何かが起きたあと、立ち直るための策を考えておかねばならない。企業は工場を全国に複数おき、生産が止まらないようにする。保険を利用して、危険を他者と分け合うなどの方法が必要である。Riskを国家予算に頼る方法は人々を甘やかすだけであり、防災力は高まらない。津波の瓦礫は国が多額の予算を使って片付け、傾いた建物は市や県が取り壊して片付けている。本来これらは保険金などによって持ち主が行うべきものである。

以上、少々書き過ぎのことがあると思いますが、皆で国にぶら下がるのは止めにして自分たちの力でより安全な住み方・暮らし方に変えていく必要があると考えています。

 

代表者あいさつ

河田 恵昭(かわた よしあき)

河田惠昭顔写1.67MB

関西大学社会安全学部教授・社会安全研究センター長
京都大学名誉教授 工学博士
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長
専門分野:防災・減災、河川工学、自然災害、防災システム
1976年 京都大学防災研究所助教授
1981年 ワシントン大学客員研究員
1993年 京都大学防災研究所教授
2007年 国連SASAKAWA防災賞
2009年 京都大学名誉教授
2010年 関西大学社会安全学部教授、学部長
2010年 岩波新書「津波災害~減災社会を築く~」東日本大震災3か月前に上梓
2011年 東日本大震災復興構想会議委員
2012年 内閣府・南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ主査

東日本大震災の教訓は、首都直下地震、南海トラフ沿いの地震の備えに大いに活かされるべきです。その為にも、防潮堤とか高台移転の問題をもっと考えなくてはいけないのですが、基本的なことが押さえられていないような気がします。要するに、人びとが生活できる、食べていけるまちを作らなければならない。防災だけ考えても、食べていけなければ、そこに人は住めないのです。19年前の阪神・淡路大震災もそうですが、被災者を真ん中において議論するという、そういうスタンスが、災害にどう備えるかということを考えるときにとても大切なことです。ですから、ここでも建築物という、あまり広げずに、建物というところを中心において議論をすることは、とても良いことだと思います。広げてしまうと、結局、発散してしまって、あれもこれもしなければならない、ということになってしまい、いろいろなことが書いてあるけれども、インパクトがないということになります。ですから、建物でいいと思うのです。

アメリカ合衆国は今、ハリケーンカトリーナとサンディーの後のまちづくりをしていますが、日本のように、海岸に山がすぐある訳ではないので、皆、ピロティー形式の建物で高潮氾濫に対処しようとしています。基本的には自己責任の原則ですから、ピロティーの高さが家ごとに違います。お金のある居住者は頑丈な高いピロティーで、そうでないのは、気は心みたいな、といった風で低く作られています。そういう風に持っていかないと…。日本も、行政が号令かけて一斉に同じ基準に従う時代ではないでしょう。文化というのはそういうものです。東日本大震災というのは防災・減災対策をきちっと将来に向けて切り替える転機だと思っています。

これまで、日本の防災は、全部、対処療法で応急的に処置するという傾向にありました。例えば、江戸時代の初め、1657年に明暦の大火が起こったとき、大名火消しや定火消しでは足らないというので、町火消しを作りました。イギリスのロンドン大火は1666年ですけれども、あの時、産業革命の前ですから、イギリス全土は鬱蒼たる森にほぼ覆われていました。シェークスピアの家でも、全部木造ですからね。なのに、道路に面したところはレンガで作れとか道路の最小幅員を決めました。そういうように、市街地の構造を抜本的に変えるということをしました、やはり、あの国には勇気があるのです。日本は、何かしようとすると勇気がないというか、抜本的なことを避ける傾向があります。民主主義というのは、勇気がなかった退廃するのです。その典型が日本なのかもしれません。出来るとか出来ないかではなく、勇気をもって挑戦しようということです。

民間建築物に焦点を絞ったこの勉強会は面白い取り組みです。建築・土木、理系・文系といった垣根を取り払い、津波減災に対する国民的ムーブメントの端緒になることを希望しています。

1.3 会員・参加方法

本勉強会は、会員により構成されています。本勉強会の主旨に御賛同いただける方は、どなたでも会員として御参加できます。御参加をご希望の方は「ホームページ」の「会員の参加方法」を御覧ください。
会員の皆さんと一緒に世界に向って、日本の建築技術を活用した津波減災対策を声高に具体的にアピールしていきたいと考えております。
入会を御待ちしております。

1.5 顧問紹介

秋葉賢也先生(本勉強会顧問)

秋葉先生

衆議院議員 宮城2区
(前東日本大震災復興特別委員会委員長)
(元復興副大臣)

民間建築物まで対象に入れた津波減災への取り組みは、今まで、あまり成されてきませんでした。民間の実情に合わせて、より多様で果敢な減災対策が展開できるようになることを期待しています。いずれにしても、成果は「産・官・学・民」の連携の下に実を結ぶと考えています。宮城県選出の私の役割は、この「産・官・学・民」の協働をプロモートしていくことだと心得ております。是非、皆さまのお力を貸して頂きたく、お願い申し上げます。

1.6 発起人紹介

阿部 勤(あべつとむ)       建築家、株式会社アルテック

五十嵐 太郎(いがらしたろう)  東北大学大学院教授工学研究科教授

石川 善美(いしかわよしみ)   東北工業大学副学長、ライフデザイン学部客員教授

五十田 博(いそだひろし)     京都大学生存圏研究所教授

今村 文彦(いまむらふみひこ)  東北大学災害科学国際研究所所長

河田 恵昭(かわたよしあき)   関西大学社会安全研究センター長、京都大学名誉教授

幸田 雅治(こうだまさはる)   神奈川大学法学部教授、日弁連災害復興支援委員会

柴田 明徳(しばたあけのり)   東北大学名誉教授、東北文化学園大学名誉教授

柴山 知也(しばやまともや)   早稲田大学理工学術院教授

志村 真紀(しむらまき)      横浜国立大学地域実践教育研究センター准教授

末岡 徹(すえおかとおる)     地盤品質判定士協議会会長、前地盤工学会会長

菅原 昭彦(すがわらあきひこ)  内湾地区復興まちづくり協議会長、気仙沼商工会議所会頭

鈴木 計夫(すずきかずお)    大阪大学名誉教授、元福井工業大学教授

武 佑次郎(たけゆうじろう)    新海浜都市構想研究会、株式会社タケケン

田中 礼治(たなかれいじ)     東北工業大学名誉教授、前日本建築学会東北支部長

谷口 和也(たにぐちかずや)   東北大学教育学部教育学研究科大学院准教授

辻井 剛(つじいつよし)       元日本建築構造技術者協会副会長

永井 達也(ながいたつや)    NPO法人住環境ネット前理事長

中田 慎介(なかたしんすけ)   高知工科大学名誉教授、地域連携機構連携研究企画室長

西脇 智哉(にしわきともや)    東北大学大学院工学研究科准教授

野口 博(のぐちひろし)       静岡理工科大学学長

松冨 英夫(まつとみひでお)    秋田大学大学院工学資源学研究科教授

丸山 久一(まるやまひさいち)   長岡技術科学大学名誉教授

三橋 博三(みはしひろぞう)  東北大学名誉教授、日本コンクリート工学会会長

宮原 育子(みやはらいくこ)  宮城大学事業構想学部事業計画学科教授

村上 仁士(むらかみひとし)  徳島大学名誉教授、瀬戸内海研究会議理事

室崎 益輝(むろさきよしてる) 神戸大学名誉教授、兵庫県立大防災教育センター長

源栄 正人(もとさかまさと)  東北大学大学院教授、日本建築学会東北支部長

山谷 澄雄(やまやすみお)   弁護士、宮城県災害復興支援士業連絡会会長

渡辺 浩文(わたなべひろふみ) 東北工業大学工学部長、建築学科教授

和田 章(わだあきら)     東京工業大学名誉教授、前日本建築学会会長

1.7 事務局

一般社団法人 日本津波建築協会
「東日本大震災の教訓を後世に残すことを考える勉強会(略称:津波建築勉強会)」事務局
〒108-0014東京都港区芝5丁目26番20号 建築会館(4階)
TEL 03-6435-4670 FAX 03-6435-4671

担当
田中礼治(東北工業大学名誉教授)
E-mail rtanaka@tohtech.ac.jp
橋口裕文(大成建設ハウジング株式会社)
E-mail  hashiguc@house.taisei.co.jp